
工場や物流倉庫では、省人化や効率化を進めることを目的として、AGVの導入が進んでいます。AGVは決められたルートを正確に走行し24時間稼働できるうえに、障害物を検知して自動停止するなど、安全性においても優れています。
しかし、実際に導入を検討してみるとAGVの幅が、通路幅に合わなかったり、AGVと搬送物を載せたときに高さ制限にひっかかってしまうなどの課題が発生することもあります。
そこで有効なのが、現場に合わせて設計できる特注台車の活用です。AGVを特注仕様に変更せずとも、特注台車を使用することで費用を抑えて課題を解決できます。
目次
精密機器や重量物を搬送するためにAGVを導入しても、搬送物が不安定で荷崩れや落下が起きることがあります。
工場や倉庫の通路が狭い場合、AGVの走行が難しくなります。またカーブが多い現場では、牽引型のAGVの使用は困難です。さらに高さを機械に合わせる必要があるなど、高さ制限がある現場では、既製のAGVに搬送物を載せると、制限高にひかかってしまい、AGVに乗せることが難しいこともあります。
上記のような課題に対応するために、AGVを特殊仕様にすると、台車を特注使用にするときよりも費用が大きく膨らみます。
AGVの上に特注台車を載せることで、形状が複雑なワークや重心が偏った製品でも安定して搬送できます。専用の治具やガイド、クランプを組み込んだ構造の台車を使用することで、荷崩れを防止できます。これにより安定性が高まるため、工場や倉庫内のトラブルを減らすことができ、省力化にも直結します。
AGVを「動力」、特注台車を「調整役」として役割分担させるのが効果的です。例えば、高さや幅の制限があり、AGVに載せたままだと通れない場所は、特注台車に載せかえることで、スムーズに搬送を行うことができます。またAGVが台車を牽引し、最終工程だけ人が台車を操作するハイブリッド運用を行うなど、AGVの弱点である細かい作業を人の判断で補う方法もあります。加えて台車の脚を特注で長くし、その下にAGVを潜り込ませて、AGVからピンを出すことで台車とAGVを固定し移動させることも可能です。
AGVは、工場や物流倉庫における省人化や効率化にとても効果的です。
一方で現場では搬送物の安定性や通路・高さ制限といった環境条件、特注化によるコストなどで導入が難しいこともあります。
しかしAGV単体では、導入が難しい現場でも、「AGV+特注台車」の組み合わせなら低コストかつ効率的な搬送を実現することが可能です。
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